この「楕円球」のコラムのテーマの一つは、ラグビー。ラグビー狂の筆者が、ラグビー日本代表へのエールを通じて、ラグビーの魅力を伝えます。
第一回目は、サンウルブズ。世界最高峰のプロのラグビーリーグ「スーパーラグビー」に参加して二年目の日本のチームのことです。
先週土曜日のニュージーランドでの、チーフス戦は、20対27で敗れました。この点数と、8敗目(1勝)ということだけが報道されてる新聞がある中で、日本経済新聞のスポーツ欄では、同じような記事の横に、「強豪から勝ち点」という見出しで、35行ほどのスペースをとって、敗れはしたが、7点差以内のチームに与えられる勝ち点1を強豪から取り、成長を示した。集散や展開のスピードでは負けず、ボール保持率はほぼ互角。といったことを書いています。ありがたいと思います。
2015年のラグビーワールドカップでは、日本代表が世界の4強の一角ともいえる南アから勝利をあげ、我々を感動させてくれました。そして、2019年は、日本で初のラグビーワールドカップが開催されます。2015年のワールドカップこそ、エディ・ジョーンズ氏の指導のもと、3勝をあげた日本代表ですが、それまでの勝ち星は1勝のみ。2019年のワールドカップの目標は、ベスト8としています。
その日本代表の強化策として始まったのが、昨年から始まったサンウルブズのスーパーラグビーへの参戦。スーパーラグビーは、2015年ワールドカップ優勝のニュージーランドから5チーム、2位のオーストラリアから5チーム、3位の南アから6チーム、4位のアルゼンチンから1チーム、日本のサンウルブズを合わせて18チームからなるプロリーグ。日本以外の参加国は、前回ワールドカップの正にベスト4の強豪なのです。このスーパーラグビーに参戦し、常時ワールドカップレベルのゲームを経験することにより、日本ラグビーの強化を図っていこう。2019年の日本代表をサンウルブズのメンバーから選んでいこうというのが日本協会の方針と発表されています。
こうした背景を考慮すると、もちろん勝つのがいいのだけれど、負けたとしても、「成長しているか?」ということが、今のサンウルブズの出来ばえに対する重要な評価の視点だと思います。その視点からすると、今年2月に開幕してから、9試合。サンウルブズはチームディフェンスやラインアウトといった初期の課題を着実に克服し、チーム力が上がってきたなと、感じさせてくれます。
また、スーパーラグビー初年度の昨年と比べて、今年は最強のニュージーランド勢と沢山あたるスケジュールになっているにもかかわらず、スクラムが安定し、タックルされた後のオフロードパスなどにも進歩が見え、見ていて随分おもしろい試合が増えています。
だから、前述の日経新聞の報道には納得。昨年と比べても、今シーズンの始めの頃と比べても、確実に成長していると感じさせるサンウルブズ。今週末5/7は、アルゼンチン代表とほぼ同じメンバーのジャガーズとの対戦を、敵地のアウェーで行うので、厳しい戦いになると思いますが、きっと楽しませてくれると思うのです。
サンウルブズ公式ページ
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ラグビーワールドカップ2019日本大会の公式ホームページ
日本ラグビーフットボール協会 公式ホームページ