【2018.1.15】
この一週間ほどで、高校・大学・社会人(トップリーグ)の、今シーズンの日本一を決める試合があった。
点数は次のとおり。 どの試合も笛が鳴るまでどちらが優勝するか分からない接戦で、優勝決定戦にふさわしい緊迫した内容で面白かった。
1/08 東海大仰星高校 27−20 大阪桐蔭高校 (前半10−17、後半17- 3)
1/07 帝京大学 21−20 明治大学 (前半 7−17、後半14- 3)
1/13 サントリー 12− 8 パナソニック (前半12− 3、後半 0- 5)
※サントリーVSパナソニック決勝戦。堀江のスローイングをサム・ワイクスがキャッチ。
昔から世界のラグビー先進国同士の、テストマッチ(国代表同士の試合)では、力の拮抗した試合が多く、少ない点数同士の接戦が多い。
試合終了直前のトライやドロップゴールで試合が決まる、劇的な試合も多い。
今年の高校から社会人までの決勝戦を見ていて、日本のラグビーのレベルも随分と上がってきたという実感がある。
つまらないミスが少なく、どのチームもディフェンスが固い。その固いディフェンスを切り裂いて得たトライに、ラグビーの醍醐味を感じることができる。
勝者と敗者を分けた最大の要因は何だろう?
ここぞという時のトライを取りきる力かとも思うが、寧ろここぞという時に守り切る力のように思う。
日本代表のリーチ・マイケル主将がディフェンスについて話をする時に、「ディシプリン(規律)をもっと高めなければならない」ということをよく話す。 「特にディフェンスの際に反則せずにプレーを続ける。そして自らのチームが決めたプラン通りに役割を遂行し続けること」といった意味のようだが、今年優勝したチームは全てディシプリンがしっかりと守られていたと思う。
ここぞという時のディフェンス力を高める秘訣は、練習で培われた自信に違いない。
サントリーの沢木監督は「どのチームよりハードワークした自信」と勝利インタビューで答えているし、選手達は「試合の80分より、60分の練習の方がきつい」と口をそろえるという。
2015年のラグビーワールドカップで活躍した日本代表チーム(エディ・ジャパン)の選手達も同じことを言っていた。 沢木監督は、そのエディ・ジャパンにおいてコーチを務めていた。
サントリーは練習中の選手にGPSを装着し、誰がどういう時にどれだけ走ったかを科学的に分析し、海外の一流チームのデータと比較するという。 これもエディ・ジャパンの時に取り入れていた方法だ。
科学的な目を持った良き指導者の下、力のある選手達が、どのチームよりもハードな練習を積む。
その練習により生まれた自信が、ここぞという時の鉄壁のディフェンスになるということのようだ。
帝京大学は、大学選手権8連覇。偉業である。
「学生は4年で入れ替わるのに、8連覇はすごい」という声もあるが、岩出監督の下での8連覇である。昔から一流の学生チームでは監督の任期が長い。
4年生は入れ替わるが、優勝したメンバーと一緒に練習してきた連中が、翌年は上級生となり良き手本となる。
良き指導者の下、一流の選手と一緒にラグビーをすれば、一流の選手が育つ。これの繰り返し。これが伝統というものだろう。
日本のラグビー。選手の数は過去より減少しているが、トップクラスのラグビーのレベルは、確実に成長していると思う。
観客数があまり増えていないのが残念だが、2019ワールドカップへ向けて、この調子で成長して欲しい。
2019ラグビーワールドカップチケットの先行抽選販売が2018年1月19日より始まります(まずチームパックとスタジアムパックのみ)。
日本ラグビーフットボール協会(JRFU)会員、またはサンウルブズ公式ファンクラブ会員などの「ラグビーファミリー」向けに、チケットが先行販売されます。
まだ、会員になっていない人は、すぐに入会し、さらに「ラグビーワールドカップ2019日本大会 公式チケットサイト」でチケットID登録することが、先行販売に参加の条件です。
また、支払方法について公式スポンサーのマスターカードを選ぶと、当選確率が高くなるということです。
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