日本の最高峰のラグビーリーグであるトップリーグが開幕した。
8月18日に開幕し、既に第二節を終えた。
来年2月からの、サンウルブズのスーパーラグビー参戦3年目の準備のため、今シーズンは例年より早い2018年1月13日に日本一を決める。
そのため、例年より1週間早い8月の暑い盛りに、開幕を迎えた。一年で最も暑い時に、本気でラグビーをやるなんて。良いプレーができるのか?
そんな心配は不要であった。第一節のパナソニック対クボタの試合は、豪雨のため1時間遅れでスタートした。が、選手たちの気合と体力は、試合が終わるまで全く落ちることはなかった。
ハイレベルな戦いであった。激しい当りとスピード豊かな攻防。スーパーラグビーの試合と同じくらいレベルが高く、かつ面白かった。
それもそのはず、パナソニックには各国代表経験者が24名いる。残りの選手も、引けを取らない。そのパナソニックに対して、クボタも前半戦は互角にわたりあった。豪雨の直後にもかかわらず、ミスが少なく、両チームとも力の限りを尽くして戦っているのがよく分かった。
日本のラグビーのレベルは、2015年ワールドカップ以降、急激に上がった。
エディ・ジョーンズ ヘッドコーチに鍛えられた日本代表の選手たちが、ワールドカップで3勝を上げて、自信を持って所属チームに戻ったこと。
サンウルブズを発足させて、世界最高峰のスーパーラグビーに参戦し、多くの選手が世界トップレベルの試合を数多く体験したこと。
トップリーグに、南アを始め、南半球の各国代表クラスの選手が数多く参戦し、彼らが全く手を抜かず本気で戦っていること。
そして、彼らが周りの選手の技術と心構えを引き上げた。
これらの相乗効果で、数年前には想像できなかった高いレベルの試合を、ラグビーの醍醐味を、国内で楽しむことができるようになった。
残念なのは、そのことが一部のラグビーファンにしか認識されていないこと。
一試合平均1万人弱の観客しか入っていない。TV放送も、Jスポーツ以外はあまりやらない。もったいない。
2019年ワールドカップに向けて、来年の日本代表は原則としてサンウルブズのメンバーから選ばれる方針が示されている。
そのサンウルブズのメンバーは、ほとんど今シーズンのトップリーグで活躍した選手から選ばれるだろう。
その意味でも今シーズンのトップリーグは面白い。気に入った選手の名前を覚えて注目し続ければ、来年のサンウルブズと日本代表の試合も、一層面白くなる。
今年のサンウルブズは、南アのグループに所属していたため、他のチームの3倍近い移動距離があり、身体づくりの時間がとれず、疲れも蓄積し、怪我人が続出した。
そのため成績は芳しくなかったが、来年はオーストラリアのグループに入るため、移動距離と時間は著しく改善される。
期待できる。もっと面白くなる。はずだ。
今週の注目カード
9月2日(土曜)16:00~ サントリーサンゴリアス(昨シーズン1位) VS ヤマハ発動機ジュビロ(昨シーズン2位) @秩父宮 NHKBS1で放送あり
五郎丸もフランスからヤマハに帰ってきた。サンウルブズのフルバック(15番)松島との対決にも注目。
9月2日(土曜)17:00~ 神戸製鋼コベルコスティーラーズ VS クボタスピアーズ @大阪万博
9月1日(金曜)19:30~ パナソニックワイルドナイツ VS 東芝ブレイブルーパス @秩父宮 トップリーグ公式ホームページ
楕円球 ~日々思う~ バックナンバー(ラグビー狂の筆者が、ラグビー日本代表へのエールを通じて、ラグビーの魅力を語ります)
ラグビーワールドカップ2019日本大会の公式ホームページ
日本ラグビーフットボール協会 公式ホームページ